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股関節のコリコリ音、原因は病気のサインかも?考えられる5つの原因とセルフチェック法を解説

歩いたり、階段を上り下りしたりする際に、股関節から「コリコリ」「ポキポキ」と音がして気になっていませんか。その不快な音は、単なる関節の動きによるものから、筋肉や腱の状態が関わる「弾発股」や、注意が必要な状態のサインである可能性も考えられます。この記事では、股関節から音が鳴る5つの主な原因を、痛みの有無とあわせて分かりやすく解説します。さらに、ご自身で状態を確認するポイントや、日常生活で取り入れられる股関節周りのストレッチなど、具体的なセルフケア方法もご紹介します。ご自身の身体と向き合い、不調を根本から見直すための第一歩としてお役立てください。

1. まずは簡単セルフチェック 股関節のコリコリ音は痛いですか?

股関節を動かしたときに「コリコリ」「ポキポキ」といった音が聞こえると、何か身体に異変が起きているのではないかと不安になりますよね。しかし、音が鳴るからといって、必ずしも問題があるとは限りません。大切なのは、その音に痛みが伴うかどうかです。まずはご自身の状態を客観的に把握するために、簡単なセルフチェックから始めてみましょう。

以下の表を参考に、ご自身の症状がどちらに近いかを確認してみてください。この最初のステップが、股関節の状態を理解し、適切な対処法を見つけるための重要な手がかりとなります。

1.1 痛みがない場合のコリコリ音の原因

股関節の音に痛みが伴わない場合、多くは生理的な現象であり、過度に心配する必要がないケースがほとんどです。例えば、関節を動かしたときに関節内にある液体(関節液)の中で気泡が弾けることで音が発生することがあります。これは指の関節をポキポキ鳴らすのと同じ原理です。

また、股関節周りの筋肉や腱が、動いた際に関節の骨の出っ張りに引っかかり、弾かれるようにして音が鳴ることもあります。特に運動不足で筋肉が硬くなっていたり、柔軟性が低下していたりすると、このような音が出やすくなる傾向があります。痛みがない段階でも、身体からの「柔軟性が落ちていますよ」というサインと捉え、今後のケアに繋げていくことが大切です。

1.2 痛みを伴う場合のコリコリ音の原因

一方で、コリコリという音と同時に痛みや違和感、動かしにくさを感じる場合は注意が必要です。これは、股関節やその周辺組織に何らかの不調が生じているサインかもしれません。痛みの感じ方は「ズキッとする鋭い痛み」「動かし始めに痛む」「長時間歩くと重だるい痛みが出てくる」など様々です。

痛みを伴う音の原因としては、特定の動きで腱が骨に強く弾かれる「弾発股(だんぱつこ)」や、関節の軟骨がすり減ることで起こる「変形性股関節症」の初期段階、関節のクッションの役割を果たす組織が傷つく「股関節唇損傷」などが考えられます。これらの状態を放置すると、徐々に痛みが強まったり、動かせる範囲が狭まったりする可能性があるため、早めに専門家へ相談し、原因を特定することが重要です。

チェック項目痛みがない場合痛みを伴う場合
音の特徴「ポキッ」という一度きりの乾いた音が多い。毎回鳴るわけではない。「コリコリ」「ゴリゴリ」といった繰り返し鳴る音や、何かが引っかかるような感覚がある。
考えられる主な原因関節内の気泡が弾ける音(生理的な現象)。筋肉や腱が軽く骨に引っかかる音。弾発股、変形性股関節症の初期、股関節唇損傷、筋肉や腱の炎症など。
対処のポイント基本的には様子見で問題ないことが多いですが、音が頻繁になったり、違和感が出てきたりした場合は注意しましょう。痛みを我慢せず、放置しないことが重要です。痛みの出る動きを避け、早めに専門家に相談することをおすすめします。

このように、痛みの有無は股関節の状態を見極めるための大きな分かれ道です。ご自身の状態がどちらに当てはまるかを確認した上で、次の章で解説する具体的な原因について読み進めていきましょう。

2. 股関節がコリコリ鳴る5つの主な原因

股関節を動かしたときに聞こえる「コリコリ」「ポキッ」といった音。痛みがなければつい放置してしまいがちですが、その音は体からのサインかもしれません。ここでは、股関節から音が鳴る場合に考えられる5つの主な原因を詳しく解説します。

2.1 原因1 弾発股(だんぱつこ)による音

股関節から音が鳴る原因として非常に多いのが「弾発股(だんぱつこ)」と呼ばれる状態です。これは、股関節の周りにある太い筋肉の腱や筋膜が、骨の出っ張りに引っかかったり、それを乗り越えたりする瞬間に「パチン」「コリッ」と弾けるように鳴る現象を指します。多くの場合、音だけで痛みはありませんが、何度も繰り返されることで摩擦が起こり、炎症につながって痛みを伴うこともあります。

2.1.1 弾発股のメカニズムと特徴

弾発股は、音が鳴る場所によって主に「外側型」と「内側型」に分けられます。ご自身の音がどちらに近いか、特徴を確認してみましょう。

種類音が鳴る場所・原因特徴
外側型太ももの外側にある大腿骨の出っ張り(大転子)の上を、分厚い筋膜(腸脛靭帯)が乗り越える際に鳴る。歩行時やランニング中、股関節を曲げ伸ばしする際に太ももの付け根の外側で音が鳴りやすい。
内側型股関節の付け根の内側で、股関節を曲げる筋肉(腸腰筋)の腱が骨の隆起などに引っかかることで鳴る。股関節を伸ばした状態から曲げる、またはその逆の動作の際に、足の付け根の奥の方で「コクッ」という深い音がすることが多い。

特に外側型は、長時間のデスクワークやランニングなどで太ももの外側の筋膜が硬くなることで起こりやすいとされています。筋肉の柔軟性が低下しているサインともいえるでしょう。

2.2 原因2 変形性股関節症の初期症状

もしコリコリという音に加えて、じわじわとした痛みや動かしにくさを感じる場合は、「変形性股関節症」の初期段階である可能性も考慮に入れる必要があります。これは、股関節の骨の表面を覆い、クッションの役割を担っている軟骨が、年齢や体重の負荷、過去のケガなどによってすり減ってしまう状態です。

2.2.1 変形性股関節症が原因で音が鳴る仕組み

健康な股関節では、滑らかな軟骨同士が接しているため、動きはスムーズです。しかし、軟骨がすり減って表面がデコボコになると、関節を動かすたびに骨同士がこすれたり、わずかな段差に引っかかったりして、「ゴリゴリ」「ジャリジャリ」といった鈍く、質の悪い音が発生することがあります。この音は、関節の変形が静かに始まっているサインである可能性も否定できません。

初期のうちは、立ち上がりや歩き始めに軽い痛みやこわばりを感じる程度ですが、見過ごしていると徐々に痛みが強まり、可動域が狭まるなど、日常生活への影響が大きくなることもあります。

2.3 原因3 股関節唇損傷(こかんせつしんそんしょう)

「股関節唇(こかんせつしん)」とは、股関節の受け皿である寛骨臼(かんこつきゅう)の縁を取り巻く、線維軟骨でできたリング状の組織です。関節を深く安定させ、衝撃を和らげるパッキンのような重要な役割を果たしています。この股関節唇が、急な動きや繰り返しの負担によって傷ついたり、切れたりするのが「股関節唇損傷」です。

損傷した股関節唇の一部が関節に挟まり込むことで、「カクッ」という引っかかり感や「コリッ」という音が生じます。特に、深くしゃがみ込んだり、スポーツで体をひねったりした際に、足の付け根の奥に鋭い痛みとともに音が発生する場合は、この状態が考えられます。サッカーやバレエ、ヨガなど股関節を大きく使う動きで発生しやすいですが、日常生活のふとした動作がきっかけになることもあります。

2.4 原因4 筋肉や腱の柔軟性の低下

はっきりとした状態名がつかない場合でも、股関節周りの筋肉や腱の柔軟性が低下していること自体が、コリコリ音の直接的な原因となります。これは、先に述べた弾発股の根本的な要因ともいえます。

例えば、長時間のデスクワークで座りっぱなしの姿勢が続くと、股関節の前側にある「腸腰筋(ちょうようきん)」という筋肉が縮こまった状態で硬くなります。その状態で急に立ち上がって歩き出すと、硬く柔軟性を失った腱が骨盤の骨に引っかかり、「ポキッ」と音を立てるのです。同様に、お尻の筋肉(殿筋群)や太ももの筋肉が硬くなることでも、腱が骨に擦れて音が発生します。運動不足やケア不足による筋肉のアンバランスが、異音を引き起こしているケースは少なくありません。

2.5 原因5 関節内の気泡が弾ける音(生理的な現象)

股関節の音の中には、体の構造上起こる、特に心配のいらないものもあります。それが、関節内で気泡が弾ける音で、「キャビテーション」とも呼ばれる生理的な現象です。これは、指の関節をポキポキと鳴らすのと同じ原理です。

関節は「関節包(かんせつほう)」という袋で覆われ、その中は潤滑油の役割を果たす「関節液」で満たされています。股関節を動かした際に関節内の圧力が急に変化すると、関節液に溶け込んでいた気体が気泡となり、それが弾けるときに「ポキッ」という乾いた音が発生します。このタイプの音は痛みを伴うことがなく、一度鳴らすとしばらくは同じ場所で鳴らないという特徴があります。体の自然な反応であり、この音自体を過度に気にする必要はありません。

3. 股関節のコリコリ音で専門機関へ行くべきか判断するポイント

股関節から聞こえる「コリコリ」「ポキポキ」という音。痛みがなければ、それほど心配いらないケースもあります。しかし、その音が身体からの重要なサインである可能性も否定できません。ここでは、どのような場合に専門家への相談を検討すべきか、その判断基準を詳しく解説します。

3.1 こんな症状があれば専門機関への相談を検討

単なる音だけでなく、以下のような症状が伴う場合は、一度専門家に見てもらうことをお勧めします。特に痛みが伴う場合や、日常生活の動作に支障が出ている場合は、早めに身体の状態を把握することが大切です。

ご自身の状態と照らし合わせながら、セルフチェックをしてみてください。

注意すべき症状具体的な状態の例
痛みの種類とタイミング歩き始めや立ち上がる瞬間に鋭い痛みが走る 長時間歩いた後や、特定の動きをした後にズキズキとした鈍い痛みが続く 何もしていない安静時や、夜寝ている間にも痛みを感じる 音が鳴る瞬間に、必ず痛みや引っかかり感を伴う
動きの制限(可動域の低下)以前より足が上がりにくくなった 靴下を履く、足の爪を切るといった動作が困難になった あぐらをかく姿勢がつらい、または全くできなくなった 椅子から立ち上がる際に、股関節が固まったように感じる
歩行時の違和感無意識に足を引きずるように歩いている 歩幅が狭くなった、歩くスピードが落ちた 階段の上り下りで、特に痛みや不安定さを感じる
その他の異常股関節の周辺が腫れている、または熱を持っている感じがする 音が鳴る頻度が明らかに増えた、または音が大きくなった 音が鳴った後に、力が抜けるような感覚がある

これらのサインは、股関節やその周辺の筋肉、腱、軟骨などに何らかの問題が起きている可能性を示唆しています。複数の項目に当てはまる場合は、自己判断で放置せず、身体の専門家に相談しましょう。

3.2 どこに相談すればいいの?

「股関節の違和感、どこで見てもらえばいいのだろう」と悩む方も多いのではないでしょうか。股関節のコリコリ音や痛みの原因は多岐にわたるため、状態に合わせた相談先を選ぶことが大切です。

まず、主な相談先として、身体の構造や動きの専門家がいる整骨院や整体院が挙げられます。ここでは、筋肉の硬さや骨格のバランス、身体の使い方の癖などを詳しくチェックし、コリコリ音の根本的な原因がどこにあるのかを見極めることを目指します。特に、筋肉や腱の柔軟性低下が原因となっている「弾発股」のようなケースでは、施術やセルフケア指導によって状態が和らぐことが期待できます。

一方で、強い痛みや可動域の著しい制限があり、骨や軟骨自体の変形などが疑われる場合は、画像検査などが行える専門機関でのチェックが必要になることもあります。どちらに相談すべきか迷う場合は、まずはお近くの整骨院や整体院といった身体の専門家に相談し、現在の状態を詳しく見てもらうのが第一歩です。そこで詳しい検査が必要と判断された場合は、適切な機関を紹介してもらえるでしょう。ご自身の身体の状態を正しく把握し、適切な対処法を見つけるために、まずは勇気を出して専門家の扉を叩いてみてください。

4. 自宅でできる股関節のコリコリ音を和らげるセルフケア方法

股関節から聞こえるコリコリという音は、不快なだけでなく、体のバランスが崩れているサインかもしれません。ここでは、ご自宅で実践できる股関節周りのセルフケア方法をご紹介します。痛みがある場合は無理に行わず、まずは専門家にご相談ください。これらのケアは、あくまでも不快な音を和らげ、股関節への負担を減らすことを目的としています。

4.1 股関節周りの筋肉をほぐすストレッチ

股関節の動きに関わる筋肉の柔軟性が低下すると、腱や筋肉が骨に引っかかりやすくなり、音が鳴る原因の一つとなります。日々のストレッチで筋肉の柔軟性を保ち、股関節の滑らかな動きをサポートしましょう。すべてのストレッチは、深呼吸をしながら「気持ちいい」と感じる範囲で行うことが大切です。

4.1.1 お尻の筋肉(大殿筋・中殿筋)のストレッチ

お尻の筋肉は股関節を安定させる重要な役割を担っています。特にデスクワークなどで長時間座っている方は硬くなりやすい部分です。

  1. 仰向けに寝て、両膝を立てます。
  2. 片方の足首を、反対側の膝の上に乗せます。
  3. 膝を立てている方の太ももの裏を両手で抱え、ゆっくりと胸に引き寄せます。
  4. お尻の筋肉が伸びているのを感じながら、20秒から30秒キープします。
  5. ゆっくりと元の姿勢に戻し、反対側も同様に行います。

4.1.2 太ももの内側(内転筋群)のストレッチ

内転筋群が硬くなると、股関節の開く動きが制限され、負担がかかりやすくなります。あぐらをかくのが苦手な方は、特に硬くなっている可能性があります。

  1. 床に座り、両足の裏を合わせます。
  2. 両手でつま先を持ち、かかとを体に引き寄せます。
  3. 背筋を伸ばしたまま、ゆっくりと上半身を前に倒します。このとき、肘で軽く膝を下に押すとより効果的です。
  4. 太ももの内側が心地よく伸びる位置で、20秒から30秒キープします。
  5. ゆっくりと体を起こします。

4.1.3 股関節の付け根(腸腰筋)のストレッチ

腸腰筋は上半身と下半身をつなぐ深層の筋肉で、硬くなると姿勢の乱れや股関節の動きの悪さにつながります。

  1. 片膝を立てて、もう片方の膝は床につけます。立てた膝の角度は90度くらいが目安です。
  2. 背筋をまっすぐ伸ばしたまま、ゆっくりと体重を前に移動させます。
  3. 床についている側の足の、股関節の付け根が伸びているのを感じながら20秒から30秒キープします。
  4. 腰が反りすぎないように、お腹に軽く力を入れるのがポイントです。
  5. ゆっくりと元の姿勢に戻し、反対側も同様に行います。

4.2 日常生活で股関節の負担を減らす工夫

ストレッチと合わせて、日常生活の何気ない動作を見直すことも、股関節の負担を減らす上で非常に重要です。股関節に優しい体の使い方を習慣にしていきましょう。

4.2.1 座り方の見直し

長時間同じ姿勢で座ることは、股関節周りの筋肉を硬くし、血行を悪くする原因となります。特に足を組む癖は、骨盤の歪みを招き、左右の股関節に均等でない負荷をかけてしまいます。

見直したい座り方意識したい座り方
足を組む両足を床につけ、膝の角度を90度にする
椅子に浅く腰掛け、背もたれに寄りかかるお尻を深く入れて座り、骨盤を立てる
横座りやあぐらで長時間過ごすクッションなどを活用し、膝が股関節より高くならないようにする

少なくとも1時間に1回は立ち上がり、少し歩いたり軽く伸びをしたりして、同じ姿勢が続くのを避けましょう。

4.2.2 立ち方・歩き方の意識

無意識のうちに片足に体重をかけて立っていたり、がに股や内股で歩いていたりすると、股関節にねじれの力が加わり、負担が増大します。歩くときは、かかとから着地し、足の親指の付け根で地面を蹴り出すようなイメージを持つと、股関節への衝撃が和らぎます。立つときは、両足に均等に体重を乗せることを意識するだけでも、負担は大きく変わります。

4.2.3 体を冷やさない工夫

体の冷えは血行不良を招き、筋肉を硬くする一因です。特に下半身が冷えると、股関節周りの筋肉の柔軟性が失われやすくなります。夏場でも冷房の効いた部屋ではひざ掛けを使ったり、シャワーだけでなく湯船に浸かって体を芯から温めたりする習慣をつけましょう。

5. まとめ

股関節から聞こえるコリコリ音について、その原因とセルフチェック法を解説しました。音が鳴る原因は、心配のない生理的な現象から、弾発股や変形性股関節症といった注意が必要なサインまで多岐にわたります。ご自身の症状がどれに近いか、まずは痛みの有無で判断することが大切です。痛みが続く、歩きにくいといった場合は、自己判断せずに整形外科の受診を検討しましょう。

日常生活での工夫やストレッチで股関節への負担を和らげることも可能です。生活習慣を根本から見直し、健やかな毎日を目指しましょう。何かお困りごとがありましたら当院へお問い合わせください。

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